間もなく忘年会シーズンですね。
お酒を飲む機会も多くなるわけですが、ここで気をつけたい事は…
お酒に含まれるアルコールは、肝臓でアセドアルデヒドという物質に変化します。 アセトアルデヒドは毒性があり、悪酔いや二日酔いの原因となるものです。
アセトアルデヒドは、肝細に存在する「アルデヒド脱水素酵素」という酵素の働きによって害のない酢酸に分解され、血液の流れに乗って全身をめぐり、最終的に水と二酸化炭素に分解され排出されます。
お酒が強い人と弱い人がいると聞きますが、これは実際にあることで、遺伝的なものもふくめ、肝臓内のアルデヒド脱水素酵素の存在数などによって決まります。
飲酒時に顔が赤くなる人がいます。一見健康的なように見えますが、実際酢はその逆で飲酒量に対しアルコール分解能力が低い人または遅い人と言えます。
ですから、顔が赤い人へ頻繁にお酒を勧める行為は肝臓に大きな負担を掛けていることになりますので、できるだけ避ける事が大切です。
急性アルコール中毒はご存知のように、急激なアルコール摂取により血中アルコール濃度化が上昇し意識障害運動障害などを引き起こすもので、最悪意識不明や呼吸困難に陥る場合があり危険です。
お酒を飲めば体に何かしらの変化を感じるのは、血中アルコール濃度が上昇している証拠ですので、自身でコントロールできる状態で飲酒を留めるなど対策が必要です。
【ほろ酔いの状態】血中濃度0.02%~0.1%程度
リラックスした状態で、脳の麻痺は徐々に始まっています。
【酩酊の状態】血中濃度0.1%~0.3%程度
理性をつかさどる大脳皮質の活動が低下し、本能や感情をコントロールする大脳辺縁系の活動が活発化、軽い酩酊状態に入ります。小脳にまで麻痺が広がると運動能力に影響が出始め、足元がふらつくいわゆる千鳥足になり、呼吸が早くなり、吐き気を感じるようになります。
【泥酔の状態】血中濃度0.3%以上
麻痺が海馬まで広がり意識レベルが著しく低下します。立つ事さえできなくなり、会話の内容が理解不能になります。飲酒開始後の記憶を思い出せない場合、この状態まで進行したことになり、相当酔いが回った状態と言えます。
【昏睡の状態】血中濃度0.4以上
麻痺が脳全体に広がり呼吸中枢がやられ意識障害から昏睡状態に陥り、外部からの刺激に対しても反応しなくなり、極めて生命が危険な状態です。急性アルコール中毒は短時間で一気にこの状態まで言った事になります。
昔から「酒は百薬の長」と言われているように、適度な飲酒はリラックス効果や食欲の増進などが期待できます。
自身で飲める量を把握し、適度な飲酒を心かげましょう。